相続した実家は仲介と買取どっち?|査定・手数料・遠方の進め方
売ると決めたあと、誰にどう頼むかで迷っている方に
PR本ページはプロモーション(広告)を含みます。この記事には、相続した不動産の買取の相談サービス、不動産を仲介で売るときの査定の申込みサービス、遺品整理の業者紹介サービスのアフィリエイトリンクがあります。運営・選定方針
実家を相続し、兄弟とも話して売ることにした。けれど、不動産会社に買い手を探してもらう「仲介」と、不動産会社に買い取ってもらう「買取」のどちらにするか決められない。
査定を何社に頼むのか、遠くに住んでいて通えないのにどう進めるのかでも手が止まる。
この記事は、売ると決めたあと、誰にどう売るかに絞っています。法令・制度は宅地建物取引業法・民法の条文と国土交通省・国税庁などの公表資料で、買取の価格の傾向と期間は不動産会社の公式の解説で確かめました(参照日はページ末尾)。
売るか、貸すか、置いておくかをまだ決めていない場合は、先に「実家が空き家になったらどうする」を読んでください。税や登記の個別の判断は、税務署・税理士・法務局・司法書士に確認してください。
先に結論
- 仲介は不動産会社に買い手を探してもらう売り方、買取は不動産会社が買主になる売り方。不動産会社の解説では、買取の値段は仲介で売れる値段より低くなりやすい。どれだけ低くなるかは物件と会社で変わる
- どちらが合うかは物件と事情で違う。仲介と買取の両方で不動産の査定を取り、査定額の根拠を聞いて比べる
- 仲介手数料には法令の上限がある(売買価格1,000万円で39.6万円・税込)。上限であって、必ずこの額になるわけではない
- 実家が遠いなら、物件のある地域を扱っているかと、現地の案内や内見を誰が担当するかを最初に聞く
- 兄弟の共有名義なら、実家全体を売るには共有者全員の同意が要る
→ 仲介と買取を表で比べる
不動産の「買取」と、遺品の買取は別の話
この記事でいう「買取」は、不動産会社が実家の土地と建物を買う売り方のことです。実家に残った貴金属・着物・骨董などの物を買取業者に売る話とは、頼む相手も手続きも違います。
物の買取で値段が付きやすい物と付きにくい物、査定に出す前の確認は「遺品の買取で値段が付きやすい物・付かない物」で説明しています。この記事で「査定」と書くときは、不動産の査定を指します。
売る前にそろえること(相続登記・共有者の同意・中の片付け)
相続人の名義にする(相続登記)
実家を買主の名義に変える(所有権移転登記)には、その前に、売主になる相続人の名義に変える相続登記が要ります。相続登記は売らない場合でも、相続の開始と取得を知った日から3年以内に申請する義務があります。
決済の日にまとめて申請できるかといった段取りは、不動産会社と司法書士に確認してください。
期限の数え方、必要書類と自分で申請する手順は「親の実家の相続登記を自分でやる手順」で説明しています。
相続人が誰か、実家のほかに何を相続するのかがまだはっきりしない場合は、「親が亡くなったら相続で最初に調べること」の順番で先に調べておくと、売る段階で話が戻らずに済みます。
兄弟の共有名義なら、全員の同意が要る
兄弟姉妹で実家を相続して共有名義になっている場合、実家全体を売るには共有者全員の同意が要ります(民法251条1項)。遺産分割が済んでいない間は、相続人全員が相続分に応じて共有している扱いです(民法898条)。
売るかどうかだけでなく、売り出す値段、仲介と買取のどちらにするか、誰が不動産会社とのやりとりを受け持つか、売ったお金をどう分けるかも、兄弟で先に決めておくと後でもめにくくなります。
話し合いを記録に残す方法は「親の介護を兄弟で分担する」が参考になります。
連絡が取れない相続人がいる、どうしても合意できないなど事情があるときは、司法書士か弁護士に相談してください。
中の片付け
家の中の物をどこまで片付けるかは、売り方で変わります。仲介では、買い手の内見に備えて片付けてから売り出すことが多くなります。買取では物を残したまま(残置物ごと)引き渡せる場合もありますが、できるかは買い取る会社と契約の内容によるので、査定のときに聞いておきます。
業者に頼むときの費用の目安と見積もりの取り方は「遺品整理の費用相場と見積もりの取り方」で、家族で片付ける順番は「遺品整理を自分でやる手順と道具」で説明しています。
片付け・解体・仲介手数料・相続登記の費用を合わせた目安は「遺品整理・実家じまいの費用を計算」で出せます。
遺品整理の業者を自分で何社も探す時間が取れない場合は、業者を紹介してもらうサービスを使う方法もあります。「遺品整理110番」は遺品整理の業者を紹介するサービスで、広告主の案内では見積もりは無料とされています。
契約は紹介された業者と直接結ぶので、見積書の内訳と、当日に追加料金が出る条件は業者ごとに確かめてください。PR
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仲介と買取の違いを表で比べる
仲介は、不動産会社が探した買い手と売主が売買契約を結ぶ売り方です。買取は、不動産会社自身が買主になります。向き不向きは、実家の場所や片付けの状況、急ぐかどうかで分かれます。
| 比べる点 | 仲介 | 買取 |
| 誰が買うか | 不動産会社が探した買い手(個人や会社) | 不動産会社 |
| 価格の傾向 | 買い手との交渉で決まる。相場に近い値段を目指せる | 仲介で売れる値段より低くなりやすい(※) |
| 売れるまでの期間 | 買い手が見つかるまでかかる。販売開始から成約まで1〜3か月を目安と案内する会社がある | 買い手を探す期間が要らず、仲介より早く現金化しやすい(※)。期日に合わせられるかは会社と契約条件による |
| 仲介手数料 | かかる(法令の上限あり) | 不動産会社が買主なので、かからないのが一般的 |
| 内見・片付けの手間 | 買い手の内見に対応する。片付けてから売り出すことが多い | 買い手を探さないので、一般の買い手の内見はない。買い取る会社の現地調査はある。残置物ごと引き渡せるかは契約次第 |
| 契約不適合責任 | 売主が負うのが原則。範囲と期間は売買契約書の特約で決める | 売主が負わない(免責)とする特約を結ぶことが多い(※)。ただし例外がある(次の項) |
| 手元に残る金額の見方 | 売れた値段から、仲介手数料・片付けや解体の費用を引いて比べる | 買取価格から、片付けや解体の費用を引かれていないかを確認して比べる |
| 向いている状況 | 時間に余裕があり、相場に近い値段を目指したい。内見や片付けに対応できる | 早く現金化したい。遠方で管理や内見の対応が難しい。古さや立地で買い手が見つかりにくい。物を残したまま引き渡したい(できるかは契約次第) |
「買取は相場の◯割」という数字は、誰がいつ調べたかが示されていないため載せていません。どれだけ下がるかは、仲介と買取の査定を両方取って比べてください。
契約不適合責任は、売買契約書の特約で決まる
売った家に、契約の内容と合わない不具合(雨漏りやシロアリの被害など)が引き渡しのあとで見つかったとき、売主が買主に対して負う責任を「契約不適合責任」と言います。
民法では、買主は直してもらうことなどを売主に求めることができ(562条)、不具合を知った時から1年以内に売主へ知らせるのが原則です(566条)。
この期間や責任の範囲は、売買契約の特約で変えられます。
買取では、売主がこの責任を負わない(免責)とする特約を結ぶことが多いと、東急リバブルなどの不動産会社の公式の解説に書かれています。ただし、免責の特約があっても、売主が知りながら告げなかった事実については責任を免れません(民法572条)。
親から聞いていた雨漏りや、片付けのときに気づいた床の傷みなど、知っていることは査定と契約の前に伝え、特約の文言を契約前に確認してください。
「まず仲介で売り出して、売れなければ買取」という順番もある
まず仲介で売り出し、一定の期間で買い手が見つからなければ買取に切り替える進め方を紹介している民間の解説もあります(ファイナンシャルフィールド)。
この順番にするなら、媒介契約の有効期間(専任・専属専任は3か月以内)と税の特例の期限(売却の流れの章)を確かめ、切り替える時期を先に決めておきます。
仲介で売るとき:媒介契約の3種類
仲介を頼むときは、不動産会社と「媒介契約」を結びます。不動産会社は契約を結んだら遅滞なく、売る物件、売る値段、ほかの会社に重ねて頼めるかどうか、有効期間、レインズ(不動産会社どうしが物件情報を共有する指定流通機構)への登録、報酬などを書いた書面を売主に渡すことになっています(宅地建物取引業法34条の2第1項)。媒介契約には3つの種類があります。
| 種類 | 頼める会社 | 自分で見つけた相手と契約 |
| 一般媒介 | 複数社に頼める | できる |
| 専任媒介 | 1社だけ | できる |
| 専属専任媒介 | 1社だけ | できない(不動産会社が探した相手とだけ契約する) |
| 種類 | レインズへの登録 | 売主への業務報告 | 有効期間 |
| 一般媒介 | 義務なし | 定期報告の義務なし | 契約書で確認 |
| 専任媒介 | 契約を結んだ日から7日以内 | 2週間に1回以上 | 3か月以内 |
| 専属専任媒介 | 契約を結んだ日から5日以内 | 1週間に1回以上 | 3か月以内 |
専任媒介と専属専任媒介の有効期間は、長く定めても3か月になります。更新は売主の申出があったときだけで、更新後も3か月までです。期間が終わるときに、それまでの報告の中身を見て、同じ会社で続けるか替えるかを選べます。
どの種類でも、購入の申込みがあったときは、不動産会社は遅滞なく売主に報告することになっています。
1社に窓口をまとめたいなら専任か専属専任、自分で買い手を見つける可能性があるなら、その相手と契約できる一般媒介か専任媒介が当てはまります。物件の状態や売主がどれだけ動けるかも含めて、不動産会社と相談して決めてください。
登録証明書と売主専用画面で、取引の状況を確かめる
専任媒介・専属専任媒介では、不動産会社はレインズに物件を登録したら、登録証明書を遅滞なく売主に渡さなければなりません(宅地建物取引業法34条の2第6項)。
登録証明書に書かれたURL・ID・パスワードで売主専用の画面に入ると、自分の物件の取引状況を確認できます。
表示される状況は「公開中」「書面による購入申込みあり」「売主都合で一時停止中」の3つです。2025年1月1日からは、レインズに登録された物件について、不動産会社がこの取引状況を登録することが義務になりました。
売主が売り出しを止めるよう頼んでいないのに「売主都合で一時停止中」になっているなど、心当たりのない表示があれば、不動産会社に理由を聞いてください。
仲介手数料の上限と800万円以下の特例
仲介で売れたときに不動産会社へ払う仲介手数料には、国土交通大臣の告示で上限が決まっています。売主が払う手数料の上限(税込・不動産会社が消費税の課税事業者の場合)は、売買価格(税抜)を3つに区切って、それぞれの部分に率を掛けて足した額です。
| 売買価格(税抜)のうち | 掛ける率(税込) |
| 200万円以下の部分 | 5.5% |
| 200万円を超え400万円以下の部分 | 4.4% |
| 400万円を超える部分 | 3.3% |
たとえば売買価格が1,000万円なら、200万円×5.5%(11万円)+200万円×4.4%(8.8万円)+600万円×3.3%(19.8万円)で、上限は39.6万円(税込)です。
売買価格が400万円を超えるときは、よく使われる速算式「(売買価格×3%+6万円)×1.1」と同じ額になります(1,000万円なら(30万円+6万円)×1.1=39.6万円)。
これは上限で、これより低い額で合意することもあります。手数料の額は、媒介契約を結ぶ前に不動産会社に確認してください。売買価格を入れて上限を計算したいときは「遺品整理・実家じまいの費用を計算」の計算機を使えます。
800万円以下の家と土地には特例がある
2024年7月1日から、売買価格(税抜)が800万円以下の宅地・建物(空き家かどうか、使っているかどうかは問いません)では、媒介にかかる費用を勘案して、仲介手数料の上限を最大30万円(税抜)=33万円(税込)まで引き上げられる特例があります。
たとえば売買価格500万円の通常の上限は23.1万円(税込)ですが、特例を使うと33万円(税込)までになり得ます。特例を使うには、媒介契約を結ぶ前に不動産会社が報酬額を説明し、売主が合意することが必要です。
不動産の査定の取り方と、相場の調べ方
机上査定と訪問査定
不動産の査定には、大きく2つの出し方があります。机上査定は、住所・面積・築年数などの情報と、近くの取引の事例から、現地を見ずに出す査定です。
訪問査定は、担当者が実家に来て、建物の傷み、日当たり、道路との接し方、周りの環境などを見て出す査定です。
まず机上査定でおおよその幅をつかみ、話を聞く会社を絞ってから訪問査定を頼む、という進め方もあります。実家が遠い場合、訪問査定の日は鍵を開けて立ち会う人が要るので、誰が行くかも先に決めておきます。
複数の会社に頼み、査定額の根拠を聞く
査定は1社で決めず、仲介の会社と買取の会社の両方から取って並べます。会社によって査定額が大きく割れることがあります。たとえば、母が施設に入って空いた実家の買取査定で、1社は解体費を差し引いて400万円、別の1社は奥まった立地で解体できないとして50万円を出し、戸惑っている相談がYahoo!知恵袋にあります(個人の相談の例で、誰にでも当てはまる事実ではありません)。
査定額に差が出たら、その理由を聞きます。仲介を頼む不動産会社が、媒介契約で売り出す値段について意見を述べるときは、その根拠を明らかにしなければならないと法律で決まっています(宅地建物取引業法34条の2第2項)。
この規定は媒介契約についてのもので、買取の会社が自分で買う値段として出す査定額には当たりません。それでも、どう計算したかを質問することはできます。
どの取引事例と比べたのか、建物をどう評価したのか、解体や片付けの費用を差し引いているのかを、仲介・買取のどちらの担当者にも聞きます。
査定額は売れる値段ではありません。仲介の査定額は「このくらいで売れそう」という見込みで、実際の値段は買い手との交渉で決まります。
査定額が一番高い会社に頼めば一番高く売れる、とは限りません。根拠の説明に納得できるか、販売の進め方の説明が具体的かも、会社を選ぶときの材料になります。
相場を自分で調べる
実家の近くで実際に取引された値段を自分でも見ておくと、査定額の高い低いを判断しやすくなります。国土交通省の不動産情報ライブラリでは、地図から地域を選んで、不動産の取引価格情報・成約価格情報や、地価公示の価格を調べられます。
成約価格情報は、レインズに登録された取引の価格を、個別の取引が特定されないよう加工して公表しているものです。
レインズ・マーケット・インフォメーションのサイトは更新メンテナンスのため休止中と表示されており(2026年11月4日時点)、同じ成約価格の情報は不動産情報ライブラリの「成約価格情報」で見られると案内されています。
実家が遠いときの進め方
実家の近くの会社かどうかだけで決めず、次の点を確かめて選びます。
- 対応する地域は会社ごとに決まっています。この記事で案内しているミライアスのスマート仲介は公式ページで一般の居住用不動産の取扱いを東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県とし、相続の窓口(ラクウル)は日本全国の相続不動産を買い取るとしています。東急リバブルの買取は、同社が日常的に営業・販売活動ができるエリアに限ると公式ページに書かれています。
- 2022年5月18日から、売主が承諾すれば、媒介契約の書面や、売買契約を結んだときに受け取る書面などを、紙ではなく電子で受け取れるようになりました(宅地建物取引業法34条の2第11項ほか)。書類のやりとりのたびに帰省しなくて済む場合があります。
- 鍵の預け方や、決済・引き渡しの日に立ち会えないときの方法(代理人を立てる、司法書士に頼むなど)もあります。具体的な手順と費用は物件と会社によって違うので、不動産会社と司法書士に相談してください。
最初の問い合わせでは、物件のある地域を扱っているかと、現地の案内や内見を誰が担当するかを聞きます。
売却の流れと、売ったあとの税
相続登記から確定申告までの流れです。仲介と買取で違うところは表の中に書き分けています。
| 順番 | すること | 確かめること・期間の目安 |
| 1 | 相続人と財産を確かめ、相続登記をする | 相続登記は取得を知った日から3年以内。共有なら全員が売ることに同意しているか |
| 2 | 家の中の物をどうするか決める | 仲介なら片付けてから売り出すことが多い。買取なら残置物ごと引き渡せるかを査定のときに聞く |
| 3 | 不動産の査定を取る | 仲介と買取の両方で。査定額の根拠を聞く |
| 4 | 仲介なら媒介契約、買取なら買取の条件を確かめる | 媒介契約の種類と有効期間(専任・専属専任は3か月以内)。手数料の額 |
| 5 | 販売活動(仲介のみ) | 内見の対応。販売開始から成約まで1〜3か月を目安と案内する会社がある |
| 6 | 売買契約を結ぶ | 手付金、契約不適合責任の特約、残置物の扱い、引き渡しの日を契約書で確認 |
| 7 | 決済・引き渡し | 代金を受け取り、買主への名義の変更(所有権移転登記)をする。立ち会えないときは不動産会社と司法書士に相談 |
| 8 | 確定申告 | 売って利益が出たときや、税の特例を使うとき |
売ったあとの税
実家を売って利益が出ると、譲渡所得として税がかかります。譲渡所得は「売った金額−取得費−譲渡費用」で計算し、仲介手数料は譲渡費用に入ります。
親がいくらで買ったのか分からず取得費が分からないときは、売った金額の5%を取得費にできます(国税庁 No.3202)。
相続した実家を売ったときの3,000万円特別控除(国税庁 No.3306)は、相続が始まった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ることが条件の一つで、制度も2027年12月31日までの売却が対象です。
いつ売るかが控除を使えるかどうかに関わるので、仲介で時間をかけるか買取で早く売るかを決める前に期限を確かめます。ほかの要件は「実家が空き家になったらどうする」の「売るときに知っておくこと」で説明しています。
相続税を払った場合に使える取得費の特例(No.3267)も、売る時期で使えるかどうかが変わります。どの特例が使えるか、確定申告が要るかの個別の判断は、税務署か税理士に確認してください。
急かされても、その場で契約しない
国民生活センターは、自宅などを不動産業者に売った場合はクーリング・オフができないと注意を呼びかけています。不動産の売買を解除するには、手付金の倍返しや違約金が生じることが多いとも説明しています。
同センターが紹介した相談には、高齢の方の自宅に不動産業者が訪れ、夜まで居座って、説明も書面もないまま売却の契約をさせられた例があります。相続した実家の話ではありませんが、強引な勧誘の例として知っておくと、同じような場面で断る判断の材料になります。
登記の情報を見て送られてくる、不動産の売却を勧めるはがきが届いたという相談もあります。相続登記のあとに同じようなはがきが届いた場合も、その場で決める必要はありません。
よく分からない点や納得できない点があるうちは、契約しないでください。不安があれば、消費者ホットライン188(最寄りの消費生活センター)に相談できます。契約を解除できるかどうかの相談もここで受けられます。
買取の相談先と、仲介の査定の申込先
この記事から申込みを案内している(アフィリエイトの提携がある)2つのサービスについて、公式ページに書かれていることを紹介します。多くの会社を比べて選んだものではありません。
相続の窓口は不動産会社が自社で買い取る買取の相談先、ミライアスのスマート仲介は仲介の査定の申込先です。地域が合わない場合は、物件のある地域の不動産会社にも査定を頼んで並べてください。
PR・買取の相談
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相続の窓口(相続した不動産の買取)
相続した不動産を自社で買い取る不動産会社の窓口(公式ページでのサービス名は「ラクウル」)
公式ページに書かれていること- 相談費用・現地調査・買取査定は無料
- 電話・メール・LINE・チャット・AI査定・オンライン面談で相談できる
- 流れは、問い合わせ、現地調査と査定、契約、買取完了(決済・引き渡し)の4段階
知っておきたい点- 買取価格の目安や、買い取れない物件の条件は公式ページに書かれていない
- 仲介ではなく買取の相談先なので、値段は仲介の査定とも並べて比べたい
公式ページには「直買取のため諸経費不要」とあり、一般的な不動産業者に取引を断られるような物件でも買い取るとしています。「諸経費」に何が含まれるかは書かれていないので、売買契約書の印紙代や登記の費用、売ったあとの税など、売主が負う費用が残るかは査定のときに確認してください。
比べるときは、①査定額の根拠(解体や片付けの費用を差し引いているか) ②物を残したまま引き渡せるか ③契約不適合責任をどう扱う契約か ④引き渡しの日をいつにできるか、をそろえて聞くと、仲介の査定との違いが分かります。
相続の窓口の公式サイトを見る
PR・仲介の査定
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ミライアスのスマート仲介
仲介で売るときの査定と売却を扱うサービス
公式ページに書かれていること- 仲介手数料は売れたときに払うもの(仲介手数料の章)で、公式ページには、売れなかった場合や売却を中止した場合は仲介手数料その他の費用はかからないと書かれている
- VRを使った疑似内見と、一級建築士による建物設備検査報告書を無料のサービスとして挙げている
知っておきたい点- この記事から案内する申込みは、東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の物件だけが対象。市街化調整区域にある物件も対象にならない
- 手数料は売買価格の3%+6万円(税抜・400万円超の場合)と公式の流れのページにあり、これは法令の上限の速算式と同じ式
- 公式ページには、仲介手数料は「1つの取引につき合計『片手分』」だけとある。これは会社が1つの取引で受け取る手数料の合計の話で、売主が払う額は上の式のまま
公式の流れのページでは専任媒介契約を勧めていて、一部のサービスは専任・専属専任で契約することが条件です。比べるときは、①査定額の根拠 ②媒介契約の種類と報告の頻度 ③実家が遠い場合に現地の案内を誰がするか、を聞くと違いが分かります。手数料の額は契約前に公式・担当者に確認してください。
ミライアスのスマート仲介の公式サイトを見る
介護保険や介護の窓口との関係
実家を売る手続きは介護保険とは別の窓口で進めますが、介護の状況とつながる場面が3つあります。
- もう一方の親がまだ存命で相続人の一人になっていて、認知症などで判断が難しくなっている場合は、手続きの進め方が変わることがあります。制度の違いは「成年後見・任意後見・家族信託の違い」で説明しています。誰がどんな手続きをすれば売れるのかは、家庭裁判所か司法書士・弁護士に確認してください。
- 売ったお金を、もう一方の親の施設の費用や在宅の介護の費用に充てる予定なら、費用の見通しを担当のケアマネジャーか地域包括支援センターに聞いてから、仲介と買取のどちらにするか、いつまでに現金化するかを決めると、計画を立てやすくなります。
- 親が亡くなる前に老人ホームなどに入っていた場合、3,000万円控除には入所前の要介護認定などに関わる条件が加わります。認定の通知などの書類は処分する前にコピーを取っておいてください。条件は「実家が空き家になったらどうする」で説明していて、当てはまるかは税務署か税理士に確認してください。
介護の相談先や要介護認定の申請がまだの場合は、「親の介護は何から始める?」で最初の電話先と手続きを説明しています。
介護の相談先と申請の流れを見る
よくある質問
買取だと、仲介よりどれくらい安くなりますか?
不動産会社の解説では仲介で売れる値段より低くなりやすいとされていますが、どれだけ下がるかは物件と会社で違います(「何割」という数字は、誰がいつ調べたかが示されていないため載せていません)。仲介と買取の査定を両方取り、仲介手数料や片付けの費用も含めて、手元に残る金額で比べてください。
専任媒介で頼んだのに、不動産会社から連絡がありません。
専任媒介では2週間に1回以上、専属専任媒介では1週間に1回以上、不動産会社が売主に業務の状況を報告する義務があり(宅地建物取引業法34条の2第9項)、報告がなければ担当者に求められます。登録証明書に書かれたURL・ID・パスワードでレインズの売主専用画面に入ると、物件の取引状況も確認できます。有効期間は3か月以内で、更新は売主の申出があったときだけなので、期間が終わるときに別の会社に替えることもできます(途中でやめるときの扱いは媒介契約書の解除の項目を確認)。
売る値段が800万円以下になりそうです。仲介手数料はどうなりますか?
2024年7月1日から、売買価格(税抜)が800万円以下の宅地・建物では、仲介手数料の上限を最大30万円(税抜)=33万円(税込)まで引き上げられる特例があります。特例を使うには、媒介契約を結ぶ前に不動産会社が報酬額を説明し、売主が合意することが必要です。上限の範囲でいくらになるかは、その説明のときに確認してください。
実家が遠くても、売却を頼めますか?
頼めるかどうかは会社と物件によるので、最初の問い合わせで、物件のある地域を扱っているかと、現地の案内や内見を誰が担当するかを聞いてください。売主が承諾すれば、媒介契約の書面などは電子で受け取れます。鍵の預け方や、決済の日に立ち会えないときの方法は、不動産会社と司法書士に相談してください。
兄弟の一人が、売ることに反対しています。
兄弟で共有している実家全体を売るには、共有者全員の同意が要ります(民法251条1項)。反対の理由が値段か、思い出か、売ったお金の分け方かで話し合う中身が変わるので、仲介と買取の両方の査定を見せて具体的な数字で話すと相談しやすくなります。どうしても合意できないときは、司法書士か弁護士に相談してください。
相続登記をしたら、不動産会社から「売りませんか」というはがきが届きました。
登記の情報を参考にした売却の勧誘はがきが来たという相談は国民生活センターにも寄せられていて、同センターは、不動産業者に売った場合はクーリング・オフができないと注意を呼びかけています。その場では決めず、ほかの会社の査定とも比べてください。不安があれば消費者ホットライン188に相談できます。
この記事の根拠とした主な情報源