親の通院の付き添いができないとき|介護保険・介護タクシー・自費ヘルパーの頼み方

家から病院まで、待合室、診察室、薬の受け取り。どこを誰に頼めるかを場面ごとに分けました

PR本ページはプロモーション(広告)を含みます。申込先の例として挙げるイチロウは、当サイトが広告(アフィリエイト)の提携をしている事業者です。紹介する内容は公式サイトの記載をもとにしており、収益によって書き方を変えていません。運営・選定方針

月に一度の通院のたびに、朝から半日休みを取って実家へ向かう。受付から診察まで1時間以上待ち、会計と薬局でさらに待つ。帰りの電車で、次の受診日にはもう休みが残っていないことに気づく。

親の通院の付き添いは、家から病院までの移動、院内の待ち時間、診察室で説明を聞くこと、会計と薬の受け取りに分けると、場面ごとに頼める相手が変わります。

介護保険で頼めるところ、市区町村の判断になるところ、保険外のサービスや自治体の制度に頼むところを、厚生労働省の事務連絡と自治体の案内(2026年11月5日参照)で整理しました。

先に結論

→ 状況別の早見表を見る

PR 院内の付き添いを頼める申込先の例:イチロウ

介護保険外の訪問介護のイチロウは、公式サイトで、病院への移動や院内の付き添い、受付・診察への付き添い、医師の話の共有、薬の受け取りまで対応すると案内しています。

病院の中に民間のヘルパーが付き添うことは、事前に病院側の許可を取ってほしいとも書かれています。

対応エリアは東京・神奈川・埼玉・千葉・愛知・大阪・兵庫・京都で、1回2時間から、日中は3,740円/時間〜(税込)に交通費990円/回です(公式サイトの記載・2026年11月5日参照)。料金の見方はイチロウの申込先の案内にまとめました。

自費の訪問介護・通院付きサービスなら【イチロウ】

付き添いを場面に分けて考える

「通院の付き添い」とひとまとめにすると、介護保険で頼めるのか、誰に頼めばいいのかが見えにくくなります。親が困っているのはどの場面かを先に分けると、頼む相手が決まりやすくなります。

家から病院までの移動と乗り降り

車やバスへの乗り降り、玄関から車まで、駐車場から受付までの移動です。要介護1〜5の方なら、介護保険の訪問介護で介助を受けられる場合があります(「介護保険で頼めること」の章で説明します)。

車椅子を家族の車に積んで連れて行くなら、車椅子の重さとトランクの寸法が問題になります。こちらは「通院用の軽量折りたたみ車椅子の選び方」で説明しています。

受付・院内の移動・待ち時間

受付の手続き、検査室や診察室への移動、トイレ、長い待ち時間です。病院の中の介助は、基本は病院のスタッフが受け持ちます。介護保険で認められるかは市区町村の判断です。

待ち時間が長い病院では、付き添う時間の大半をこの場面が占めることもあります。介護保険で認められない場合は、保険外のヘルパーや自治体独自の制度に院内の付き添いを頼む方法があります。

診察室で医師の説明を聞く

親が自分の症状をうまく伝えられない、医師の説明や薬の変更を覚えていられない、という場合に家族が同席したい場面です。家族が同席できなくても、医師への伝言メモを持たせる、家族が電話で話を聞けるか病院に相談する、といった方法があります(「家族が付き添う回数を減らす工夫」で説明します)。

会計と薬の受け取り

会計の待ち時間と、院外の薬局での薬の受け取りです。お薬手帳を毎回薬局に出して記録してもらうと、薬の飲み方が変わったかを、あとから家族が確かめやすくなります。

4つの場面ごとに、使える手段を1枚の表にまとめると次のようになります。

場面介護保険(要介護1〜5)介護保険の外の手段相談先
家から病院までの移動と乗り降りケアプランに入れれば、通院等乗降介助や身体介護で頼める場合がある。運賃は対象外全額自費の介護タクシー・福祉タクシー、福祉有償運送(会員登録が要る)、保険外のヘルパー担当のケアマネジャー
受付・院内の移動・待ち時間受診の手続きの介助は通院等乗降介助に含まれる。院内の介助は市区町村の判断保険外のヘルパー(病院の許可が要る場合がある)、自治体独自の制度(例:港区)ケアマネジャー、実家のある市区町村
診察室で医師の説明を聞く説明を家族の代わりに聞くことは、事務連絡が院内介助の例に挙げている内容(院内の移動の介助・認知症などによる見守り・排せつの介助)には入っていない。認知症などで見守りが必要な場合に院内の介助を認めるかは市区町村の判断保険外のヘルパー(対応するかは事業者に確認)、家族の電話での同席(病院に相談)病院の医療相談室、主治医
会計と薬の受け取りどこまでケアプランに入れられるかはケアマネジャーに確認保険外のヘルパー、お薬手帳で家族があとから確認ケアマネジャー、薬局

介護保険の欄は、厚生労働省の事務連絡(2010年4月28日)と留意事項通知(老企第36号)をもとに、書かれていない場面は編集部が「ケアマネジャーや市区町村に確認する点」としてまとめたものです。

実際に認められるかは、親の状態と実家のある市区町村の扱いで変わります。

介護保険で頼めること

介護保険の訪問介護(ホームヘルプ)を使えるのは、要介護1〜5の認定を受けた方です(厚生労働省 介護サービス情報公表システム・2026年11月5日参照)。利用者負担は原則1割で、所得によって2割または3割になります。

通院等乗降介助(いわゆる介護保険タクシー)とは

訪問介護の「通院等乗降介助」は、ヘルパーが運転する車への乗り降りの介助と、その前後の移動や受診の手続きの介助をまとめて受けるものです。根拠は厚生労働省の留意事項通知(老企第36号、平成12年3月1日)で、「介護保険タクシー」と呼ばれることもあります。

車が走っている時間(移送そのもの)は介護保険の対象外で、運賃は介護保険とは別に利用者が全額払います。介助の部分には、介護保険の自己負担(1〜3割)がかかります。

1回あたりの負担額は地域や介護報酬の改定で変わるので、ケアマネジャーや事業所に聞くと分かります。

使うにはケアプランに入れておく必要があり、このサービスを提供していない事業所もあります。通院の付き添いには、乗り降りの介助(通院等乗降介助)のほかに、身体介護としてヘルパーが付き添う形もあります。

どちらにするかは、ケアマネジャーが親の状態を見て決めます。

病院の中の介助は市区町村の判断になる

厚生労働省の事務連絡(2010年4月28日「訪問介護における院内介助の取扱いについて」)は、病院の中の介助は基本的には病院のスタッフが対応するものとしたうえで、「場合により算定対象となる」(介護保険の対象になる場合がある)としています。

そのうえで、院内介助だからという理由だけで、一律に介護保険の対象外とはしないよう市区町村に求めています。介護保険で認めるかどうかは、保険者(市区町村)の判断です。

同じ事務連絡がまとめた自治体の例では、多くの自治体が次の3つを条件にしています。これは自治体が条件にしている例で、国が決めた要件とは別のものです。

  1. ケアマネジャーが必要性を確かめて、ケアプランに入れている
  2. 病院のスタッフでは対応が難しい
  3. 院内の移動の介助、認知症などによる見守り、排せつの介助が必要な心身の状態である

自治体による違いの例として、船橋市の案内(2022年10月6日更新・2026年11月5日参照)を挙げます。船橋市では、ケアマネジャーが事前に市へ相談し、病院のスタッフが対応できない、家族が対応できない、介護保険以外の手段で対応できない、の3つすべてに当てはまる場合に、使える可能性があるとしています。

「1人では不安だから」という理由だけでは使えず、保険外のサービスを検討するよう案内しています。

待ち時間も含め、介護保険で認められるかは実家のある市区町村の判断です。船橋市は、待ち時間中の気分の確認など見守り的な援助を、対象になる内容の例に挙げています。

通院等乗降介助を使う場合、病院の中で介助があっても、その分が別に上乗せされることはありません(同じ2010年の事務連絡。これは報酬の数え方の決まりで、院内でどこまで介助するかを決めたものではありません)。

最終的な判断は、担当のケアマネジャーと実家のある市区町村に確認してください。

要支援の方は市区町村の総合事業を確認する

介護保険の訪問介護(通院等乗降介助を含む)を使えるのは要介護1〜5の方です。要支援1・2の方の訪問型のサービスは、市区町村の総合事業(介護予防・日常生活支援総合事業)で行われていて、通院の付き添いを扱うか、料金や条件は市区町村ごとに違います。

実家のある地域の地域包括支援センターに確認してください。

要支援と要介護の区分の目安は「要支援1から要介護5まで、うちの親はどれ?」で説明しています。

使うにはケアプランへの位置づけが必要

介護保険で通院の介助を頼むときは、担当のケアマネジャーに、通う病院と頻度、受付から会計までにかかるおおよその時間、親が一人では難しいこと(乗り降り、院内の移動、トイレ、説明を覚えることなど)を伝えて、ケアプランに入れてもらいます。

介護保険の通院介助は、事前にケアプランに入れておくことが前提なので、当日の急な受診には間に合わないことがあります。急な受診に備えるなら、保険外のサービスの連絡先や、家族が休みを取る方法(「家族が付き添う回数を減らす工夫」)も前もって決めておくと、当日の手配が早くなります。

要介護認定をまだ受けていない場合は、申請から始めます。流れは「親の介護は何から始める?」で説明しています。

介護タクシー・福祉タクシー・普通のタクシーの違い

「介護タクシー」「福祉タクシー」の呼び方は事業者によってまちまちです。家族が予約するときに区別したいのは、介護保険を使って乗るのか、全額自費で乗るのかです。

乗り方使える方・前もって要ること払うもの病院の中の付き添い
介護保険を使う(通院等乗降介助)要介護1〜5で、ケアプランに入っている方。提供している訪問介護事業所に頼む運賃は全額自己負担。乗り降りの介助は介護保険の自己負担(1〜3割)病院の中で介助があっても別に上乗せされない扱い(院内の待ち時間の付き添いまで含むわけではない)。院内の介助を認めるかは市区町村の判断で、どこまで対応するかは事業所に確認
介護保険を使わない介護タクシー・福祉タクシー利用の条件は事業者ごとに違う全額自己負担。運賃のほかの料金は事業者ごとに違う引き受けるか、料金がかかるかを予約のときに確認
普通のタクシー誰でも使える運賃付き添いは家族や別の手段で考える

家族が一緒に乗れるかと、その場合の料金は、事業者ごとに決めています。予約の電話で聞いておいてください。親が運転をやめたあとの普段の移動手段(コミュニティバスやタクシー券など)は「親に運転をやめてほしいとき」の「車を手放したあとの移動手段」の章にまとめています。

料金の構成

介護保険の通院等乗降介助を使う場合も、運賃は介護保険の対象外で、利用者が別に払います。運賃のほかに、乗り降りの介助や車椅子などの機材の料金がかかるか、いくらかは事業者ごとに違うので、予約の前に料金表を見せてもらってください。

待機や往復の扱いで料金がどう変わるかも、予約の前に事業者に聞いてください。

通院にかかったタクシー代が医療費控除の対象になるかの考え方は、「親の介護費は医療費控除になる?」で説明しています。

乗る前に車椅子の固定とベルトの通り方を確かめる

消費者安全調査委員会の経過報告(2026年7月29日、中間報告)は、2019年1月〜2025年12月に、車椅子使用者を自動車で送迎中の事故を少なくとも49件(うち死亡30件)確認しており、そのうちデイサービスなど介護サービスの送迎中は34件(うち死亡24件)でした。

調査は続いていて、報告自身が、件数は実際より少ない可能性があるとしています。

介護サービスの送迎中の34件のうち、車椅子の固定が適切でなかった事故は8件、シートベルトの装着が適切でなかった事故は9件、原因を分けられるだけの情報がなかった事故は17件でした。

報告書は、老人ホームから診療所への送迎中に、ベルトが車椅子の手すりの上を通っていて腰との間に隙間ができ、ブレーキをかけたときに前かがみになって車椅子から落ち、骨折のあとに亡くなった事例を紹介しています。

車椅子のまま乗る車で、車椅子の方に座席ベルトの着用義務がかかるとは解されていません。ただし報告書は、国際規格が車椅子の確実な固定と、乗っている人を保持する装置の使用を安全な輸送に必要としていると紹介しています。

同乗者全員がベルトを着けていた事故で亡くなった方がいた事例も載っていて、報告書はこの事例も、シートベルトの装着が適切でなかった事故に分類しています。

ベルトを着けたかに加えて、着け方まで確かめておく理由になります。

乗る前に、車椅子の固定のしかたと腰ベルトの通り方を、事業者に聞いておいてください。親の車椅子の固定のしかたが分からないときは、報告書は取扱説明書に従い、販売店に問い合わせることを挙げています。

保険外の訪問介護(自費ヘルパー)で頼めること

保険外の訪問介護は、事業者と契約して全額自己負担で使うサービスです。病院の中の付き添いのうち介護保険で認められなかった分を、介護保険の通院介助の前後に保険外で続けて頼む形もあります。

ただし保険のサービスと保険外のサービスを組み合わせるには、厚生労働省が2018年9月に出した通知の決まりがあり、内容は「保険外の訪問介護(自費のヘルパー)」で説明しています。

どう組み合わせるかは、担当のケアマネジャーと事業者に確かめてください。

頼める内容と病院側の許可

保険外のヘルパーに頼みたい通院の場面は、待合室での付き添い、診察室への同席、医師の説明のメモ、会計や薬の受け取りなどです。どこまで引き受けるかは事業者ごとに違います。

病院によっては、民間のヘルパーが付き添うのに事前の許可が要る場合があります(イチロウの公式サイトでも、事前に病院側の許可を取るよう案内されています)。

頼む前に、通院先の病院の受付か医療相談室に「家族の代わりにヘルパーが付き添ってもよいか」を聞いておくと、当日の行き違いを減らせます。料金の比べ方(最低利用時間・交通費・割増・キャンセル料)と事業者を選ぶときに確かめることは、「保険外の訪問介護(自費のヘルパー)」の料金の見方の章にまとめています。

通院1回に何時間かかるか、費用の目安を計算する

保険外のヘルパーの料金は時間で決まるので、通院1回にかかる時間を先に出しておくと、費用の見当がつきます。家族が付き添う場合も、休みを何時間取るかの目安になります。

※費用の目安は、イチロウの公式サイトにある日中(9〜18時)の料金3,740円/時間〜(税込)、1回2時間から、交通費990円/回(2026年11月5日参照)をもとに、2時間を超えた分は時間に比例して計算した編集部の試算です。

延長の刻み(15分・30分・1時間など)は公式に確認できていないため、事業者に確かめてください。夜間・早朝、指名、前日15時以降の予約(通常料金の1.4倍)、月ごとの事務手数料278円は入れていません。

親とヘルパーが病院まで乗るタクシーやバスの運賃は別にかかります。時間をどこから数えるか(自宅を出る時刻か、待ち合わせの時刻か)は事業者に確かめてください。

待ち時間が読めない病院では、予約時間より長くかかったときの延長料金がいくらになるかも、事前に確かめておくと、思っていたより高い請求になるのを避けやすくなります。

PR 申込先の案内:イチロウ

院内の付き添いを頼める申込先の例として、1社を挙げます。ここに書いた内容は、イチロウの公式サイト(トップページ・料金ページ・よくある質問)に2026年11月5日時点で載っていたものです(当サイトが広告の提携をしている事業者です)。

介護保険外
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通院の付き添いも頼める介護保険外の訪問介護:イチロウ

料金は時間帯とプランで変わる(全額自己負担)
2026年11月5日時点・公式サイトの案内

  • 無料のもの入会金・年会費(電話相談も通話無料と案内)
  • 通院で案内されている内容病院への移動、院内の付き添い、受付・診察への付き添い、医師の話の共有、薬の受け取り
  • 対応エリア東京・神奈川・埼玉・千葉・愛知・大阪・兵庫・京都(対応する地域の詳細は公式サイトで確認)
  • 日中の料金3,740円/時間〜(税込)・1回2時間から+交通費990円/回
良い点
  • 介護保険のサービスと併用でき、介護保険の限度額を超えた分や、介護保険の決まりでは対応できない時間帯を自費で補えると案内されている
  • 通院と帰りの買い物を組み合わせて頼む利用例が公式サイトに載っている
気になる点
  • 病院の中に民間のヘルパーが付き添うことは、事前に病院(または施設)の許可を取るよう求められている
  • 全額自己負担で、前日15時以降の予約は通常料金の1.4倍、事務手数料が月278円かかる(料金ページの記載)

申し込む前に、ほかの事業者とも比べるなら、実家の住所が対応エリアに入るか、待合室での付き添いや診察室への同席を引き受けるか、最低利用時間と延長の刻み、交通費・直前予約の割増・キャンセル料の4点を並べてみてください。待ち時間の付き添いや説明のメモを頼みたい場合は、それも問い合わせの時点で聞いておくと比べやすくなります。

自費の訪問介護・通院付きサービスなら【イチロウ】

料金の内訳(プラン別の時間単価・夜間・キャンセル料)は、「保険外の訪問介護(自費のヘルパー)」の申込先の案内と、公式の料金ページに載っています。

病院・自治体・社会福祉協議会の手段

病院の医療相談室に相談する

病院には医療相談室があり(地域連携室など、名前は病院ごとに違います)、医療費や介護保険のことを相談できます。通院の手段や付き添いについても相談できるかは、病院によって違います。

福祉有償運送・移送サービス

NPO法人や社会福祉法人などの非営利の法人が、国の登録を受けて、一人で公共交通機関を使うのが難しい方(要介護・要支援の方など)とその付添人を送迎する「福祉有償運送」があります(東京都の案内では、対象者とその付添人が利用できるとされています)。

利用には団体への会員登録が必要で、地域によって団体の有無が違うので、実家のある市区町村の窓口に確認してください。社会福祉協議会が移送サービスを行っている地域もあります。

自治体独自の院内付き添い支援の例(港区)

市区町村によっては、介護保険の外で病院の中の付き添いを支える独自の制度があります。例として、東京都港区の「高齢者通院支援サービス(病院内介助)」は、介護保険の通院介助で病院へ行く日に、その前後に引き続いて、ヘルパーが病院の中の待ち時間に付き添う区の事業です(身体介護として介護保険の対象になる場合は除かれます)。

対象は、要介護1〜5の認定を受け、ケアプランに訪問介護の通院介助などが入っている方で、月3回まで・1回3時間まで、申請は区の高齢者相談センターです。

利用者負担は、一般の方で1回30分までが250円、3時間までが870円と区のページに載っています(2026年4月1日更新・2026年11月5日参照)。

港区の例で、全国一律の制度ではありません。

実家のある市区町村に同じような制度があるかは、地域包括支援センターかケアマネジャーに「病院の中の付き添いを支える市の制度はありますか」と聞いてください。

状況別の早見表

手段ごとの違い

通院の付き添いに使える手段を、使える方・払うもの・前もって要ること・病院の中の付き添いの4点で並べました。金額は地域や事業者で変わるので、港区の例のほかは載せていません。

手段使える方払うもの前もって要ること病院の中の付き添い
介護保険の通院等乗降介助要介護1〜5の方乗り降りの介助は介護保険の自己負担(1〜3割)。運賃は全額自己負担ケアプランへの位置づけ。このサービスを提供している訪問介護事業所介護保険で認めるかは市区町村の判断
介護保険を使わない介護タクシー・福祉タクシー条件は事業者ごとに違う全額自己負担事業者への予約引き受けるかは予約のときに確認
保険外のヘルパー(自費の訪問介護)事業者の対応地域に住む方(イチロウは8都府県)全額自己負担(時間で決まる)事業者との契約。病院の許可が要る場合がある事業者が引き受け、病院が認めれば頼める
福祉有償運送一人で公共交通機関を使うのが難しい方とその付添人(東京都の案内)料金は団体に確認団体への会員登録送迎の制度。院内の付き添いを扱うかは団体に確認
自治体独自の制度(港区の例)要介護1〜5で、ケアプランに訪問介護の通院介助などが入っている方区が決めた利用者負担(一般の方で1回30分まで250円、3時間まで870円)区の高齢者相談センターへの申請病院の中の待ち時間の付き添い(月3回・1回3時間まで)

状況から引く

親の状態と困っている場面から、まず検討する手段と相談先を引けるようにしました。どの手段も、使えるかは親の状態と実家のある市区町村の扱いで変わります。

状況まず検討する手段相談先気をつけること
歩けるが、一人で通院するのは不安(要介護1〜5)ケアマネジャーが必要と判断すれば、介護保険の訪問介護の通院の介助。院内の介助は、市区町村が認めなければ保険外のヘルパー担当のケアマネジャー「1人では不安」だけでは院内の介助を介護保険で認めない市もある(船橋市の例)
車椅子で、乗り降りに介助が要る通院等乗降介助、全額自費の介護タクシー。家族の車なら軽い車椅子ケアマネジャー、介護タクシーの事業者運賃は介護保険の対象外。乗る前に車椅子の固定とベルトの通り方を確かめる
認知症などで、医師の説明を覚えていられない院内の見守りを介護保険で認める市区町村もある。保険外のヘルパー。家族の電話での同席ケアマネジャー、病院の医療相談室医師への伝言メモとお薬手帳を持たせる
待ち時間が長い保険外のヘルパー、自治体独自の制度(港区の例)ケアマネジャー、地域包括支援センター待ち時間が介護保険で認められるかは市区町村の判断。自費は時間で費用が増える(計算)
要支援1・2市区町村の総合事業。福祉有償運送地域包括支援センター通院の付き添いを扱うか、料金や条件は市区町村ごとに違う
要介護認定をまだ受けていない認定の申請。それまでは保険外のサービスや家族の付き添い地域包括支援センター申請の流れは「親の介護は何から始める?」
当日、急に受診が必要になった家族の介護休暇(親が要介護状態なら・時間単位でも取れる)、保険外のサービス勤務先の人事、事業者介護保険の通院介助は事前のケアプランが前提で、間に合わないことがある
施設に入居している施設の職員の付き添い、家族の付き添い入居先の施設付き添うのが職員か家族か、費用がかかるかは施設ごとに違う
家族が遠方に住んでいる受診日に合わせた帰省と、ふだんの通院は介護保険や保険外のサービスケアマネジャー、兄弟帰省の交通費は「遠距離介護にかかるお金」

表は、厚生労働省の事務連絡(2010年4月28日)、介護サービス情報公表システム、船橋市・港区・東京都の案内、イチロウの公式サイト(いずれも2026年11月5日参照)をもとに編集部がまとめたものです。

家族が付き添う回数を減らす工夫

医師への伝言メモとお薬手帳

家族が付き添えない日は、親に医師への伝言メモを持たせると、診察室で話が抜けにくくなります。メモに書いておくとよいのは次の項目です。

お薬手帳は毎回持って行くよう決めておくと、薬が変わったかを帰省のときに家族が確かめられます。

受診日をまとめる・電話やオンラインでの同席を病院に聞く

診療科がいくつかに分かれていて通院の回数が多い場合は、受診日を同じ日にまとめられないか、間隔を空けられないかを主治医に相談する方法があります。

家族が電話で医師の説明を聞けるか、オンライン診療に対応しているかは医療機関ごとに違うので、受付か医療相談室に聞いてみてください。

認知症が心配で受診につなげたい段階なら、何科にかかるかと受診の誘い方を「親が認知症かもしれないとき」で説明しています。兄弟で付き添いの担当を回すなら、役割の分け方を「親の介護を兄弟でどう分担するか」にまとめています。

介護休暇は時間単位でも取れる

介護休暇は、要介護状態(けがや病気、障害で、2週間以上にわたって常に介護が必要な状態)にある家族の世話のための休みで、法令では通院の付き添いもその世話に含まれています。

1年度に5日(対象家族が2人以上なら10日)まで取れ、2021年1月からは時間単位でも取れるようになっています。年次有給休暇とは別の休みで、休んだ日の給料が出るかは勤務先の規則によります。

親の状態が対象になるかを含め、詳しくは「介護で仕事を辞める前に」で説明しています。

付き添いの負担で心や体がもたないと感じているなら、相談先と休む手段を「介護でもう限界かもと感じたら」にまとめています。

よくある質問

要支援でも、通院の介助は使えますか?

要支援1・2の方は、通院の付き添いを頼めるかどうかも料金も市区町村ごとに違います(介護保険の訪問介護の対象は要介護1〜5の方です)。実家のある地域の地域包括支援センターに聞いてください。

病院で待っている時間も、ヘルパーに頼めますか?

病院の中の介助は、基本は病院のスタッフが受け持ちます。厚生労働省の事務連絡(2010年4月28日)は、場合によっては介護保険の対象になるとしていて、待ち時間も含め、認められるかは実家のある市区町村の判断です。介護保険で認められない場合は、保険外のヘルパーや、港区のような自治体独自の制度で頼む方法があります。まず担当のケアマネジャーに相談してください。

介護タクシーに、家族も一緒に乗れますか?

家族の同乗と、その場合の料金の扱いは事業者ごとに違います。予約の電話で聞いてください。福祉有償運送は、東京都の案内では、対象者とその付添人が利用できるとされています。

親が施設に入っているときの通院は、家族が付き添うのですか?

施設に入っている場合、通院に職員が付き添うか、家族の付き添いが必要か、費用がかかるかは施設ごとに違います。入居先に確認してください。

親が認知症で、診察に家族が同席できないときはどうすればいいですか?

前回からの変化や医師に聞きたいことを書いた伝言メモとお薬手帳を持たせ、家族が電話で説明を聞けるかを病院に相談する方法があります。院内の見守りを介護保険で認めるかは市区町村の判断なので、担当のケアマネジャーに相談してください。保険外のヘルパーに付き添いを頼む場合は、診察への付き添いを引き受けるかを事業者に、ヘルパーが付き添ってよいかを病院に確かめてください。

状況別の早見表を見る